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ショッピング広告とは?どんな広告でどんなメリットがあるのかを解説

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ショッピング広告とは?どんな広告でどんなメリットがあるのかを解説

ECサイトの売上アップに欠かせないのが、効果的な広告運用です。その中でも近年注目を集めているのが、ショッピング広告です。

 

ショッピング広告は、Google検索結果に商品画像や価格と共に表示される、ECサイト向けの特化型広告のことを指します。

 

本記事では、ショッピング広告の概要やメリット、デメリットを詳しく解説します。加えて、実際の設定方法や運用のコツ、成功事例も紹介します。ショッピング広告を活用して、ECサイトの売上を効果的に伸ばすための知見が満載です。

 

ショッピング広告の概要

ショッピング広告は、ECサイトの商品を効果的にアピールするための特化型広告メニューです。ここでは、ショッピング広告の定義や特徴、商品リスト広告(PLA)との関係性、そしてその仕組みについて詳しく解説します。

ショッピング広告の定義と特徴

ショッピング広告とは、Google検索結果ページに商品画像、商品名、価格といった情報を表示する広告形式のことを指します。この広告は、購入意欲の高いユーザーをターゲットとしており、商品の魅力を直接的にアピールすることができます。

 

ショッピング広告の大きな特徴は、視覚的に訴求力が高い点にあります。商品画像が表示されることで、テキスト広告よりも目を引きやすく、ユーザーの関心を惹きつけることができるのです。

 

商品リスト広告(PLA)との関係

ショッピング広告は、以前は商品リスト広告(Product Listing Ads: PLA)という名称で知られていました。PLAは、2012年にGoogleが導入した広告メニューで、ショッピング広告の前身にあたります。

 

2018年にGoogleは、PLAの名称をショッピング広告に変更しました。この変更は、単なる名称の変更だけでなく、機能面でのアップデートも伴っていました。例えば、ショッピング広告ではAIを活用した入札の自動化が可能になるなど、より高度な広告運用が実現されているのです。

 

ショッピング広告の仕組み

ショッピング広告を配信するためには、まずGoogle Merchant Centerにて商品データフィードを作成し、登録する必要があります。このデータフィードには、商品の画像URLや価格、在庫状況といった情報が含まれています。

 

次に、Google広告とMerchant Centerを連携させ、ショッピングキャンペーンを作成します。キャンペーンの設定では、予算や入札単価、ターゲット地域などを指定します。これらの設定に基づいて、Googleがデータフィードの情報を基に広告を自動生成し、関連性の高い検索クエリに対して広告を配信するのです。

 

ショッピング広告の入札は、アイテムごとではなく、商品グループ単位で行います。つまり、似たような商品をグループ化し、そのグループに対して入札を設定するわけです。これにより、膨大な商品数を扱うECサイトでも、効率的な広告運用が可能になります。

 

以上のように、ショッピング広告は商品データフィードとGoogle広告の連携によって成り立っています。ECサイトにとって、この広告はより直接的に商品をアピールできる強力なツールであり、購入直前のユーザーを効果的に取り込むことができるのです。

 

ショッピング広告のメリット

ショッピング広告には、ECサイトにとって非常に魅力的なメリットが数多くあります。ここでは、その中でも特に重要な3つのメリットに焦点を当てて解説していきます。

 

高いコンバージョン率と費用対効果

ショッピング広告の最大の魅力は、その高いコンバージョン率と費用対効果にあります。ショッピング広告は、購入意欲の高いユーザーを直接商品詳細ページに誘導することができるため、他の広告形式と比べても極めて高い成約率を実現できるのです。

 

実際、ある調査によると、ショッピング広告のコンバージョン率は、リスティング広告の約2倍、ディスプレイ広告の約3倍にも達するとされています。つまり、同じ広告費を投じた場合でも、ショッピング広告ではより多くの売上を獲得できる可能性が高いということです。

 

さらに、ショッピング広告では、商品の価格や画像が表示されるため、クリックする前からユーザーは商品の詳細を把握することができます。これにより、無駄なクリックを防ぎ、広告費の無駄遣いを抑えることが可能です。結果として、高い費用対効果を実現できるのです。

 

商品ごとの適切なリンク先設定

ショッピング広告のもう一つの大きなメリットは、商品ごとに適切なリンク先を設定できる点です。通常のテキスト広告では、広告全体に対して一つのリンク先しか設定できませんが、ショッピング広告では、各商品の詳細ページなど、商品ごとに最適なリンク先を指定することができます。

 

これにより、ユーザーは欲しい商品の詳細情報にダイレクトにアクセスできるため、購入までのステップを大幅に短縮することが可能です。また、広告主側も、商品ごとの成果を正確に把握し、効果的な運用改善を行うことができます。

 

例えば、ある商品の広告が他の商品に比べてクリック率が高いものの、コンバージョン率が低い場合、その商品の詳細ページやカート周りの改善が必要である可能性が高いでしょう。このように、ショッピング広告ならではの詳細な分析を行うことで、ECサイト全体の売上向上にもつなげていくことができるのです。

 

検索結果の最上部表示による高いクリック率

ショッピング広告は、検索結果の最上部に大きく表示されるため、ユーザーの目に留まりやすく、高いクリック率が期待できます。通常の検索結果では、上位表示を獲得するためにSEO対策に多大な時間と労力を要しますが、ショッピング広告なら、開始直後から上位表示が可能です。

 

また、商品画像と価格が表示されるため、ユーザーは検索結果一覧の段階で商品の魅力を感じ取ることができます。これにより、広告としての訴求力が高まり、クリック率の向上につながります。

 

加えて、ショッピング広告は、モバイル端末での表示にも最適化されています。スマートフォンでの検索が主流となった今、ショッピング広告なら、スマートフォンユーザーにも商品の魅力を的確に伝えることができるのです。これにより、幅広いデバイスからの集客が可能となります。

 

ショッピング広告のデメリット

ショッピング広告は、ECサイトにとって非常に効果的な広告手法ですが、いくつかのデメリットも存在します。ここでは、ショッピング広告を運用する上で注意すべき2つの主なデメリットについて解説します。

 

商品情報の頻繁な更新と管理の煩雑さ

ショッピング広告を効果的に運用するためには、商品情報を常に最新の状態に保つ必要があります。これは、在庫状況や価格変更など、頻繁に変更が発生する可能性があるためです。Google Merchant Centerに登録する商品データフィードは、定期的に更新しなければなりません。

 

特に、大規模なECサイトでは、扱う商品数が多いため、この作業に多くの工数がかかってしまいます。商品情報の更新を怠ると、広告が適切に表示されなくなったり、ユーザーの信頼を損ねたりする可能性があります。この問題に対処するために、フィード管理サービスを活用することで、効率化を図ることができます。

 

例えば、あるECサイトでは、商品数が1万点以上あり、毎日数百件の商品情報更新が発生していました。フィード管理サービスを導入することで、作業時間を70%削減することができ、広告運用の効率化に成功しました。このように、商品情報の管理には注意が必要ですが、適切なツールを活用することで対応可能です。

 

キーワード単位の細かいターゲティングの制限

ショッピング広告では、リスティング広告のようにキーワード単位での細かい入札設定ができません。これは、ショッピング広告が商品データフィードに基づいて配信されるためです。そのため、特定のキーワードに対して積極的に入札したり、不要なキーワードを除外したりすることが難しくなります。

 

この制限により、広告主は商品グループ単位でのみ入札設定を行うことになります。商品グループは、ブランドやカテゴリ、価格帯などで分類されます。しかし、これらの分類は、キーワードほど細かくターゲティングすることができません。そのため、広告の効果を最大化するためには、商品グループの設定を工夫する必要があります。

 

例えば、ある広告主は、当初、ブランド単位で商品グループを設定していましたが、十分な効果が得られませんでした。そこで、価格帯とカテゴリを組み合わせた商品グループを作成したところ、広告の効果が30%向上しました。このように、商品グループの設定を最適化することで、キーワード単位のターゲティングの制限を補うことができます。

 

ショッピング広告のデメリットは、商品情報の管理の煩雑さとターゲティングの制限が主なものです。しかし、これらの課題に適切に対処することで、ショッピング広告の効果を最大限に引き出すことが可能です。フィード管理サービスの活用や商品グループの最適化など、運用面での工夫が求められます。

 

ショッピング広告の設定と運用

ショッピング広告を効果的に運用するためには、Google Merchant Centerアカウントの開設、データフィードの作成とアップロード、ショッピングキャンペーンの作成と配信という一連の設定プロセスが必要不可欠です。ここでは、各ステップについて詳しく解説していきます。

 

Google Merchant Centerアカウントの開設

ショッピング広告を利用するには、まずGoogle Merchant Centerのアカウントを開設する必要があります。Merchant Centerは、商品情報を管理するプラットフォームで、ここで登録した情報がショッピング広告に反映されます。アカウント開設時には、ビジネスの基本情報、商品を販売するウェブサイトのURL、配送方法や返品ポリシーなどの情報を入力します。

 

Merchant Centerアカウントを開設したら、次にGoogle広告アカウントとのリンクを行います。これにより、Merchant Centerに登録した商品情報を元にショッピング広告を配信することができるようになります。リンクはMerchant Center側の設定画面から簡単に行うことができ、通常数分で完了します。

 

データフィードの作成とアップロード

ショッピング広告で商品を掲載するには、商品情報を記載したデータフィードをMerchant Centerにアップロードする必要があります。データフィードは、商品ID、タイトル、説明文、リンクURL、画像URL、価格、在庫状況などの情報を含むテキストファイルで、Google指定のフォーマットに従って作成します。

 

データフィードの作成には、手動で行う方法とECサイトのシステムから自動生成する方法があります。手動での作成は小規模のECサイトに適しています。一方、商品数が多い大規模なECサイトの場合は、システムからの自動生成がおすすめです。これにより、商品情報の更新を効率的に行うことができます。

 

作成したデータフィードは、Merchant Center上でアップロードします。初回のアップロード後は、定期的にフィードを更新していく必要があります。商品情報に変更があった場合は速やかに反映させることが、広告効果の維持につながります。なお、フィードの更新頻度は、1日に最大4回まで可能です。

 

ショッピングキャンペーンの作成と配信

データフィードのアップロードが完了したら、いよいよショッピングキャンペーンを作成します。キャンペーンの作成は、Google広告アカウントの「キャンペーン」タブから行います。キャンペーンの目的を「販売」に設定し、キャンペーンのサブタイプで「ショッピング」を選択します。

 

キャンペーン設定では、1日の予算や入札戦略、配信地域などを指定します。入札戦略は、「手動入札」「目標広告費用対効果(ROAS)」「最大クリック数」の中から選択できます。初めての場合は、手動入札がおすすめです。また、配信地域は、商品の販売対象地域に合わせて設定してください。

 

キャンペーンの作成が完了したら、広告グループとプロダクトグループを設定します。広告グループは、キャンペーン内の配信設定を細分化するためのもので、プロダクトグループはデータフィードの商品をグループ化して管理するための機能です。これらを適切に設定することで、商品ごとに細かな入札調整や配信制御が可能になります。

 

以上の設定が完了したら、キャンペーンを開始して広告配信を開始します。配信開始後は、定期的にデータフィードを更新しつつ、広告の運用状況を分析してキャンペーンの最適化を図ることが重要です。費用対効果の高い運用を実現するためには、PDCAサイクルを回しながら、継続的な改善に取り組むことが求められます。

 

まとめ

ショッピング広告は、ECサイトにとって非常に効果的な広告手法です。商品画像や価格が表示されるため、購入意欲の高いユーザーを直接商品ページに誘導でき、高いコンバージョン率と費用対効果が期待できます。

 

本記事では、ショッピング広告の概要やメリット・デメリット、具体的な設定方法や運用のコツまで詳しく解説しました。ショッピング広告を活用することで、ECサイトの売上アップに大きく貢献できるでしょう。

 

ショッピング広告の導入を検討されている方は、ぜひ本記事を参考に、自社ECサイトでの適用可能性を探ってみてください。適切な運用により、収益力強化と事業成長を実現しましょう。

この記事を書いた人

River編集部

株式会社Riverはデジタルマーケティングの支援を中心とした事業を行う企業であり、小規模・中小企業〜大企業まで多様な企業の支援実績があります。本記事はRiverの支援実績をもとに、マーケティング課題を持つ企業の役に立つことができれば。という想いから執筆しています。マーケティングに関するご相談がございましたら、気軽にお問い合わせください。

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